仕様変更、騒音…店舗の内装が決まったら気をつけたいトラブル2つ

仕様変更、騒音…店舗の内装が決まったら気をつけたいトラブル2つ

物件の契約も無事完了したのも束の間、内装の工事に取り掛かった際に、思わぬトラブルに見舞われることがあります。今回はよく聞く内装工事におけるトラブルとその防止方法についてお伝えします。 工事開始からトラブルになりやすいのが「騒音問題」   店舗の内装工事が簡易的な場合はよいのですが、ドリルを使用するような大掛かりな工事となってしまいますと、工事期間も1.5ヶ月程度はかかってきます。その工事期間中は工事の騒音が発生してしまいます。   テナントの上階や、下の階の人からクレームがくる可能性が非常に大きいと言えるでしょう。特に困るのは1Fテナントで2F以上に住居がある場合、またリラックス・マッサージなど静音環境を求められる店舗などが入っている場合です。最悪の場合は営業できないからと、休業補償費を請求されることもあります。 あいさつ回りは必須。上下階については業種も確認。   騒音が発生することがわかっている場合は、事前にトラブルが発生する可能性を減らすために、近隣の住民、同じビルに入居している店舗や、住民にご挨拶とお詫びを行うことが必須です。   業者の中には紙1枚を投函して、工事のお知らせのような形で通達してくる場合もありますが、これほど身勝手に感じられることはありません。特に騒音の影響が大きい場所については必ず直接伺うことが必要です。   良い関係性を築いておくことでトラブルを予防しましょう。また考え方によっては、近隣の人にとっては最も近い美容室や飲食店になるわけですから、将来お客様として来店してくれる可能性も非常に高いと言えます。 不動産会社との契約時は「施工工事」の防音対策を確認   不動産会社(or オーナー)との契約時は、騒音について覚書を用意しておくことをオススメします。   施工時に発生する騒音はもちろんですが、後々に上下階の店舗等から「椅子を引く音がうるさい」「BGMの振動がする」などのクレームが来ることがあります。   そうなった場合、防音工事を後から追加するのはコストアップにもつながります。壁の厚い鉄筋コンクリートならまだしも、木造の物件などはちょっとした音でも気になるのは住居のマンションなどと同じです。 過去にそういったトラブル事例がなかったか、入念にチェックし、必要があれば覚書を書かせるのも手です。 工事中の変更箇所がある場合のトラブル   自分の店舗の内装が出来上がって行く様子は楽しく、また期待に溢れるものだからこそ、内装中の現場に通うこともあるでしょう。   何度も現場視察を行う中で、内装設備工事を行ってくれる職人さんとの会話も増え仲良くなる事もあります。そんな時に職人さんのアイデアから、ちょっとした変更を提案されたり、依頼をしたりすることも発生するかもしれません。   しかし、ここで自分の判断で変更を許可したり、お願いしてはいけません。 変更は必ず内装工事業者(or設計士、デザイナー)を通して   そのようなトラブルを防ぐためには、もし小さな変更を提案されたり、何かを依頼する場合は、必ず設計を行うデザイナーや設計士、もしくは発注先である内装業者を通し、相談することが重要です。   「現場の職人さんからこういう提案があったんですが、どうでしょうか?」と聞いてみてください。   現場の職人さんは工事のプロですが、設計のプロではありません。だからこそ本来デザイナーや設計士が意図していた機能やデザインが活かされないこともあるのです。   またそれによって費用水増しが発生することもあります。内装工事には大きなお金が動きますから、お金のトラブルは極力避けられるように注意しなければいけません。 工事区分が不明確で後々に大きなコストに   工事には借り主が負担するもの、オーナーが負担するものと区分が別れていることをご存知でしょうか?これをA工事、B工事、C工事といいます。   これまでもA・B・C工事の違いや、認識不足によって店舗の内装費用が莫大になるといった例ご紹介してきましたので是非そちらもご覧ください。   A・B・C工事?覚えておきたい工事区分の違い   物件契約後のありがちな落とし穴 B工事編 ただでさえ内装の工事には、たくさんの費用がかかります。騒音苦情のトラブルや急な仕様変更などでコストアップすることは極力避けられるように気をつけてください。

 
開業後に内装設備や工事に不備が発覚!「瑕疵担保責任と期間」について

開業後に内装設備や工事に不備が発覚!「瑕疵担保責任と期間」について

順調に営業が出来ている時には気がつかないけれど、いざ設備のトラブルなどが起こった時に調べることが多いのが「瑕疵担保期間」です。今回は瑕疵担保責任について覚えておいて欲しいことを記載します。 瑕疵担保責任について覚えておきたいこと 「瑕疵担保期間」とは、内装業者に依頼して工事を行ったものの、後日工事内容に不備や問題があった場合に、施工業者(請負業者)が無料でその不備を補修してくれる期間を指します。その内容は多岐に渡り、例えば、クロスの剥がれなどDIYで補修できる簡単なものから、大規模な修繕や補修が必要な場合まで様々。新たな出費となることも多く、経営者としては必ず覚えておかなければいけないことの一つ。   瑕疵担保期間はどうやって決める?   そもそも瑕疵とは何でしょうか?「瑕疵」とは当初、請負契約で定めた内容通りになっていない箇所や、傷、欠陥、欠点のこと。これを法律用語で瑕疵(かし)といいます。請負業者が行なった仕事でこの瑕疵(欠陥)があった場合は、工事を担当した請負業者がその責任を負います。これを瑕疵担保、また瑕疵担保責任と呼びます。美容室の経営者(発注者)は請負業者に対して、一定の期間内であれば補修を要求することができます。この期間のことを瑕疵担保期間と定めているのです。   担保期間は1年間   この期間は実は法律で定められています。以下は民法からの引用となります。   建物内の内装工事を主とするリフォーム工事など、工事の目的物の引渡を必要としない場合、工事終了から1年以内に権利を行使しなければならない。(民法637条2項)   つまり、工事の請負契約をすれば1年間は請負業者が法律上責任を負ってくれることなります。   どんな場合でも瑕疵担保は適用されるのか?   次にみなさんが気になるのが、どの様な場合を瑕疵と呼ぶのかということではないでしょうか?先ほど請負業者の仕事に瑕疵があった場合、相当の期間(1年~)を定めて、その瑕疵を補修するように請求できると紹介しました。しかししかし実はこの補修を請求するには例外があるのです。さらに民法を引用いたします。   「瑕疵が重要でなく、かつ、その補修に過分の費用がかかる場合は補修を求めることができない。(民法634条1項但書)」   「注文者は、瑕疵の修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることができる。この場合においては、第533条の規定を準用する。」   経営者の身からすれば、どんな不備であっても「瑕疵」だと言いたい気持ちは充分理解できます。しかしながら、この1項但書に当たる場合は実は損害賠償請求しか行使できないのです。キーワードとなるのが「重要」と「過分の費用」の判断基準です。この「重要」という言葉の定義については、契約の目的や対象の性質、その他、客観的な事情で判断されてしまいます。   言い換えると、特段の事情のない限りは、設計図通りに内装工事が実施されている場合は「瑕疵」が無いと判断されてしまい、そのとおりに内装が実施されていない場合には瑕疵があるものと判断されるということです。それでは美容室や飲食店の経営者はどういうことに注意しなければならないのでしょうか?   瑕疵担保責任について重要なこととは   当然ですが、まずは契約書や設計書通りにきちんと内装が実施されているかどうかを確認することです。そして内装の仕様書、契約書は何度も読み返して確認し、自分の意思を織り込んで作成することです。そういった意味で、本当に信頼できる内装業者に施工とデザインを頼み、契約書を共に指差し確認できるところを見つけることが重要ということでもあります。   トラブルというのは当事者だけではなく、施工側としても非常に悲しいものです。Largoでは瑕疵責任について、お客様である発注者様、そして施工業者である私たちが共に不利益を被ることがないように、常に不断のチェック体制で施工&契約を行っています。瑕疵責任について気になる場合がございましたら、納得いくまで丁寧にご説明させていただきますので是非ご相談ください。

 
A・B・C工事?覚えておきたい工事区分の違い

A・B・C工事?覚えておきたい工事区分の違い

「内装のデザインのイメージはあるんだけど、工事に関しては全然わからなくて」というお客様がよくいらっしゃいます。もちろんお客様は内装工事のプロではないので、詳細まで知る必要はありませんが、理解しておいたほうが後々トラブルが少なくなることもあります。   今回はオフィスや美容室、アパレルなどどんな内装工事においても、オーナーさんであれば絶対に覚えておきたい「A,B,C工事」の違いをご説明します。   「A工事」「B工事」「C工事」の違いとは?   まず内装などの物件に関わる工事には「工事区分」というものが存在します。具体的には、①誰が工事を行い、②その費用を誰が負担するのか によって工事区分が分かれているということ。これを「A工事」「B工事」「C工事」と呼んでいます。それでは具体的にそれぞれの工事の違いを見てみましょう。   【A工事】とは?   A工事とは、建物所有者(オーナー)の費用負担で、オーナー指定の工事業者が施工する工事のことを呼びます。   主にビルの躯体、サッシまわり、廊下、トイレ、エレベーターなどの共有部分の内装や、ビルの管理維持に関係する工事が対象です。これは美容室やオフィス、飲食店などに限らずマンション管理などでも一般的によく知られています。   【B工事】とは?   こちらは賃借人(お客様)が費用負担し、オーナー指定の工事業者が施工する工事のことを呼びます。空調、電気・照明、防災など、ビルの設備に対する増設工事がB工事にあたる場合が多いです。   【C工事】とは?   賃借人(お客様)の費用負担で、賃借人が選んだ工事業者が施工する工事のことを呼びます。 お客様が実際に借りた部屋の内部の内装工事、電源・電話・LANといった配線工事、什器の設置工事などがC工事にあたります。建物の設備上必須というよりは借り主の利便性を高めるための工事とお考えください。 最後に注意点 上記よりお分かりだと思いますが、A工事はオーナー負担、B,C工事については借り主(お客様)負担になります。工事区分はビルによって異なりますので、契約前に必ず確認してください。必ず工事区分がどうなっているのか確認をした上で、 B工事がある場合は、その見積もりが上がってきてから物件契約をするのが鉄則ですので覚えておいてください。   実際にB工事でトラブルが起きた事例も紹介しています。